□ 船迫中学校の田植え指導物語 2 平成14・5・24

2002年、5月24日 中学生が たんぼ にやって来た!!! 

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「心意気」・・・それを学ばせたいです
投稿者:中里 寛  投稿日: 5月13日(月)08時19分47秒

面川さん,2日ばかり見ない内にこんなに熱のこもった回答を頂きありがとうございました。 面川さんはこんなことをおっしゃっていましたよね。
「オレはホントはパソコンもホームページも好きだというわけじゃないんだ。
ただでさえ忙しいのにこんなことやってたら寝るヒマもない・・・」
「でも,農家の立場から米づくりについて本当のことを語ったホームページがない。
オレは今年1年は頑張ってみようと思ってる」 道楽でHPをやってるわけじゃない・・・本気で米づくりを考えているからこそ
慣れないパソコンに向かっている・・・
そんな面川さんの「心意気」そのものの回答に、またまた感動しました。 うちの中学生に学んで欲しいのは「農業・・・そして職業」についてです。
しかし,その土台として私達がいちばんに学んで欲しいのは「人間」ということなんです。
働く人の生きざまから生きることのすばらしさを知り,
人と人との触れ合いがいかに人を勇気づけるものであるかに気づかせる
そこら辺を狙った学習なんです。
今回の学習を計画する途上で面川さんに出会い,
しかも,田植えまでさせていただけるようになり
面川さんの人柄にもふれながら学習できる生徒たちは幸せだと思っています。 回答はプリントアウトさせた後,担当生徒にクラスに持ち帰らせて発表させます。
一言一言しっかりと伝えるよう指導します。
イシイさんのおっしゃるとおり,「読み流す」ことはさせません!!

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よろしくお願いします 
投稿者:中里 寛  投稿日: 5月19日(日)08時21分29秒

面川さん,公社の皆さん,あしたはよろしくお願います。
きのうの雨が止んで今日の日射し!!
ラッキー!と思いきや,明日の角田はまた雨の予報です。
いずれにせよ決行する予定,学校の準備も万端です。
いろいろご迷惑をおかけしますがよろしくお願いします。 100名近くの顔から面川さんを当てる
「面川さんを探せ」クイズ
80名近くの生徒の回答がありました。
何と正解率92%!!
面川さんのお顔はもう生徒の中ではポピュラーです。 では,今日の3時,教員二人で田んぼの線引きに伺います。

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5月20日いよいよ船迫中学校2年生117名による田植えの日がやってきた。
前の日にあんなに晴れたのに昨夜より雨。
起きるとすぐインターネットで天気を調べる。一日中小雨模様。
幸い気温はさほど低くない。朝6時30分田んぼの気象状況。気温13度、水温16度、小雨。雨天決行との打ち合わせ。苗を70箱ほど朝のうちに田んぼに運ぶ。物は考えよう。子供達がその気にさえなれば田植えの勉強にはもってこい。それにしても、中学生のガキどもである。果たして、人の言うことを真面目に聞くのか心配である。田んぼの面積30アール。田植え初経験、しかもイネを真とも見たことのない者ばかり。

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 いよいよ船迫中の田植え。大型バス3台でやってきた!
それにしても心配。先手必勝、田んぼに直行の予定を変更、地元公民館のホールに集合。30分の田植えの講義。意外と真面目に話を聞いてくれた。
田植えの意義。苗の生育の仕組み。そして「これから植えてもらう30アールの田んぼからは普通であれば最低でも25俵のコメが取れる。金にして約50万円の収入になる。俺の生活がかかっている、丁寧にうえてくれ!!」
と気合をいれる。その気になってくれたかな?

 いよいよ田植え開始。30メートル×100メートルの田んぼ。
田んぼに一歩踏み入れる。お嬢さま方のキャーキャーと言う黄色い声にはサスガニ面食らう。


 30メートル×100メートルの田んぼ。一人いメートルの幅を30メートル植えれば終わるはず。時間にして一時間30分。
我慢して出来るかな。

 ハイポーズ!君達の田植えは上手かったよ。約束どうりHPにアップしたよ。


 田んぼのぬくもり忘れるなよ!
大人になって田んぼのぬくもり忘れなっかたら角田にお嫁においで。

 思いのほか真面目に植えたね。一安心・・・。
それにしても、男より女の生徒が上手かったよ。計算では一人、630株を
植えてもらう予定。チョト少なかったかな?

 田植えもうすぐ完了です。
ご苦労様でした。

 無事終わりましたね。
よく頑張りました。
お母さん達も15名ほど手伝ってくれました。
さあ!これから北郷公民館で昼飯だ。

 午後から百姓先生の講義です。今年一月にタイに行った時の話を中心に話をしました。 90分の予定。けっこう真面目に聞きましたね。

 代表の人のお礼の言葉を戴きました。
チョッと恥ずかしかったです。

 感想発表
[今日私たちは、一生のうちもうできないかもしれない体験をしました。
田植えは難しくて、でも楽しい仕事でした。一生懸命やっていると気付けばみんなドロドロでした。
あいにくの雨で最初は田植えなんてやりたくないと言っていた私たちの顔も、さいごには笑顔がありました。
午後には、タイの農業についても教えてもらいタイにとても興味がわきました。
私たちの中には、将来農業という仕事につく人もいるかもしれません。しかし、もう今日やったような
田植えはできないとおもいます。それは今、田植えは普通機械でやるからです。そんななか今日は私たちのためにありがとうございました。
とても勉強になしました。私たちは、きょう面川さんに教えられたことをもとに、自分達の「夢」に向かって頑張りたいと思います。きょう一日ありがとうございました。]

 船迫中のみんなご苦労様!

 また、田んぼでお会いしましょう。
元気でな!!!

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ありがとうございました。 
投稿者:船迫中生徒  投稿日: 5月20日(月)21時56分21秒

今日はありがとうございました。とっても楽しかったです。明日、今日先生方からもらった面川さんのお米を食べます。すごくたのしみです

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あの、田んぼの温もりわすれないで!!
投稿者:百姓  投稿日: 5月21日(火)05時42分52秒

>>>船迫中生徒のみなさん
田植ご苦労様。雨の中の田植は如何でしたか。
>とっても楽しかったです。
その一言聞いて安心安心。嬉しくなります。
少し、寒かったですが皆でがんばりましたね。
田んぼの温もり、忘れないでね!
田んぼの様子はHPにアップしておきます。さすがに100名を越える人が田んぼに入って田植えをする様は、壮観でした。
時々、私のHPに遊びにきて農作業の勉強をしてください。
午後からの、お百姓さんの話わかりましたか?遠い遠いタイの村でひとりで農業の勉強をしている
大阪のお姉さんの話をしたとき意外と皆さん真剣に聞いたのでこちらで驚きました。
「今の日本人の生活で一番心配な事は、食べ物の事です。近い将来、日本人は食べ物の事でいやと言うほど苦労するのではないかと心配しています。余りにも、食べ物の事に関して無関心すぎます。おそらく、世界で一番弱いもは、日本人でしょう。タイの村で生活しているとその事が一番気になるのです」
船迫中の皆さん。農業・食べ物の問題は「あなた方ひとりひとりの問題だって」お話しましたよね。大きくなったら角田で百姓しましょう。船迫中のお嬢様の皆さん。田んぼの温もり忘れなかったら角田にお嫁においで。百姓も悪くはないぜ!

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ありがとうございました 
投稿者:中里 寛  投稿日: 5月21日(火)08時04分57秒

生徒にとっても私にとっても最高の経験をさせていただきました。
面川さん,奥様,公社の皆さん,公民館の皆さん,地域の皆さんに重ねて御礼申し上げます。
まず最初に私がお礼を・・・と思っていたら
生徒に先を越されてしまいました。
でも,こういう触れ合いこそが最大の収穫でした。 面川さんの人柄に生徒たちも虜になってしまったようです。
ひょっとしたら角田にお嫁に行く生徒も出るかも知れません。 今後は小グループでお邪魔することもあると思います。
秋には面川さんの田んぼのお米で調理実習が出来ればいいな・・・
今後もご指導,ご協力をよろしくお願いいたします。

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その気持ちが大切なんです。 
投稿者:百姓  投稿日: 5月22日(水)05時34分02秒

>>>中里先生。昨日も田んぼに来ていただき手直し作業ご苦労様。
生徒さんも一緒につれてくるなんて嬉しかったですよ。希望を取ったら田んぼに来たい人沢山いたとか。田んぼに興味を持つ人が増えることは嬉しい事です。
船迫中の皆さん!田んぼを見たら自分の植えたイネの事を思い出してよ。それから角田に来たら必ず田んぼに寄ること。田んぼでイネが待ってます。 HP開設を機会に見ず知らずの人たちと交流が始まりました。
農業の現場を少しでも伝えたい。お互いが生き続ける為の手段としての農業。
私は普通に一生懸命生きている人たちに農業の現場を理解して欲しいと思っています。観念論で農業を語る事は、そろそろ止めにしましょう。毎日食べる食い物をそれぞれ
どのように確保するのか。頭でなく腹で農業を考えたいものです。田んぼに素足を入れて食い物を
考える。当たり前の事でしょう。それにしても、日本の農業生産現場は急速に衰退しています。
棚田を眺める事や環境問題のサークルで勉強することも大切な事です。それと同時に身近にある田畑を誰がどんな思いで耕しているのかにも思いを寄せていただきたいものです。
子供達の姿を眺めながらその様なことを思いました。 私たち百姓が関っている日本農業の存在意義は、私たち日本人が決めるのでしょう。
外国農産物の輸入攻勢は、凄まじい物があります。しかし、決して日本農業の存続のカギは外国人の手にあるのではないと思います。
私たちが付き合っているタイのNGOのスタッフが語った言葉が忘れられません。
「タイは、かつて森の国でありました。今は農地開発と木材の輸出攻勢の為、森を切りすぎ見るも無残な姿になっています。
しかし、忘れてはいけないのは、森を直接切ったのは外国人ではなく我々タイの人たちだ。」
(北郷公民館の佐藤館長さん御協力ありがとうございました。)