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無責任農政のつけ。現場の悲鳴。

角田土地改良区の理事会がある。

 どこの土地改良区でも 大きな問題となるのが、事業賦課金の未納・滞納者の問題だ。

多くの米農家は、ここ数年来の大幅な米価下落により、従来のJAに出荷する米作農家の殆どは
コストを大きく割り込み、赤字の状態で田んぼを耕作し続けている。
 企業感覚であれば、当然 コスト割れの中で企業活動を続けるわけはない、のだが・・・・。
そこは、百姓のモラル。 田んぼを荒らすわけにはいかない。 銭金の問題ではない。
たとえ赤字でも、春になれば田んぼに通い、田植えをする。
   この行為が 少なくとも数年前から続いている。 本当に頭の下がる思いだ。
ところが、こんな古風な思いをもつ百姓は、激減している。 高齢化し年追うごとにリタイアしはじめたのだ。
 しかも、赤字分は、当然どこかで帳尻を合わせなければ田植えは出来ない。
百姓といえども、経済の原則から逃れられないのだ。
殆どの農家は、 地元企業などで働いた農外収入を田んぼに投入しながら田んぼを維持してきた。
それが、今回の大不況の影響で 農外収入が大幅に減少する事態に。
これが どのような形で現れるか。 一気に 田んぼはイラナイとなるような 雰囲気だ。
 不況対策で、農村・農業の雇用に期待する声が高まっているが、果して農村社会にその余力があるか はなはだ疑問だ。

 それよりも 怖いのが、 昨今の農業情勢で、兼業農家の田んぼが、担い手農家に集中して集まってきている。  一気に規模拡大できる環境がうまれてきた。 しかし、無責任な農政のなかで、 その担い手農家が 経営不振になる気配がある。 赤字の水田経営を単純に 集めても赤字が増えるだけ。
 それなりの経営が伴わなければ、黒字経営になるわけない。 これも、当然のこと。
 「農業経営者」を育てる環境づくりを、農政のなかで 口先だけでやってこなかった。
巨額の税金を 農村・農業対策だと称して 垂れ流し バラマキし続けている。
いまも、それが続いている。 
 
とんでもない無責任農政に振り回され、担い手農家が悲鳴をあげはじめた。
 当然の結果として、土地改良区の賦課金を滞納する事態が予想される。
もし そんな事になれば、滞納額が一気に膨れ上がることが予想される。
 土地改良区組織の存続にかかわる事態に発展するだろう。

 またもや、農政の大転換という文字が躍りだした。
本気でやる気は ないだろう。 これほど度々 期待を裏切られては 馬鹿馬鹿しく勝手に仕上がれ・・・だ。  考えるほど 時間の無駄だ。

 それにしても、無責任な農政を続けているうちに、 日本人の食料基盤は大きく揺らぎだした。
日本農業存続云々の チャチナ話ではない。 日本人の 生存そのものにかかわる問題だ。

 とんでもない、時代に突入したようだ。

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