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風評害を助長して何が楽しい

最後の種まき作業をする。
寒い一日だった。
放射能の風評被害も 一息 ついてきたかにみえた今日この頃。
朝 先輩宅を訪ねると 困った奴らがいるものだという。
今朝の地元河北新報の記事を広げて 怒りをぶちまける。

 その記事によると、県南の有機栽培農家や自然栽培農家、7人が 東京電力を訪ねて
宮城県南地域も 放射能に汚染されているに違いないから 放射能の測定をこまめにすべきだと要望書を提出したという。 明日21日には、県及び東北農政局にも 同じ
要望書を出すのだという。
 何たることか! 放射能の測定は 毎日 河北新報や他のマスコミでも報道されているではないか。 それで、十分ではないか。 それ以上の測定地を求めて何を目的としているのだろうか。 行政が発表するのは、信用ならない。 というのであれば 問題は別だ。 抗議手段も別にあるはずだ。 ましてや 原発問題は 別次元のもんだいだろう。  行政が信用ならないならば、自分で測定器を購入し、自らのお客様にその値を公表すればいいだけだ。 そんなことは、関東の生産者は やっていることだ。

風評害の 怖さを知っているのか。 一番の被害者は、現場で必死に生産している 生産者そのものだ。それも、物言わぬ真面目に田んぼや畑に通う 一番弱い百姓だ。 政府は、簡単に風評害も補償すると言っているが、事はそう簡単ではない。 結局は、一番末端で コツコツ働いている生産者が 泣き寝入りするだけだ。
 それを知っているのか。 何が有機栽培農家?自然栽培農家? 冗談じゃない。
 多少 人より知識をもっている????? かもしれないが なに様だと 思っているのか。
 これだけ日々 放射能の怖さを体験し、いまさら それを 煽る行為をたのしんでいるのか。 本当に 理解に苦しむ。
それも、農業で生きていこうとしている 農業者から こんな行為をする者が出るとは、本当に情けない。
 行政が発表する 放射能測定値が あきらかに人体に悪影響を及ぼすというのであれば 即、生産は中止する。 食と農に関して それくらいの責任とモラルをもって生産しているのだ。  それ以上 何をすればいいのか。 何を信じて 田んぼにでればいいのか。

 これ以上 世間を混乱させて なにが 楽しいのか。 残念だ。
夜 先輩は心配でなんとかならないのか とまた相談の電話をくれた。

コメント (1)

大阪の農民:

私も農家であり、水稲も作っておりますが、畑作を主に耕作しています。
放射能汚染の問題は、マスコミ等も連日報道しており、私も他人事ではありませんので、注意を払ってニュースをチェックしています。

同じ農家として、面川さんの思いは痛いほど分かりますが、風評被害との言葉に違和感を持っています。
これは風評では無く、実害です。
放射能で汚染された食物を食べたく無いですし、自分の子孫にも食べさせたくありません。
決して煽っているのでは無いと思いますよ。

福島の農産物にどれだけの放射能が含まれるのか、作物を作ってみないと分からない面もあるかと思いますが、わずかであれ放射能が検出されたものを、食べれますか?
私は無理です。
私の作った作物から放射能が検出されたなら、そんな毒菜は売りません。
耕作を放棄し、他の仕事に転職します。
未必の故意による大量殺人者になりたくはありません。

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2011年04月20日 22:47に投稿されたエントリーのページです。

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