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農村視察

 中国政府から派遣され、現在横浜国立大学の客員教授として来日している程先生の皆さんが
農村視察にやってきた。  昨日まで、東工大留学生の相手をして 直ぐにまた 視察受け入れと続くが 知り合いの農林中金総合研究所の職員を通して依頼なので承諾。
程先生の他 中国農水省職員で 現在農林中金総合研究所の客員研究員として来日している若手職員も同行。あわせて4名がやってきた。 程先生は、日本でいえば 経済産業省所管の総合研究所の責任者のひとりのようだ。 
 今回の視察は、土地改良区等の 農業関係団体の役割や戦後の日本農政が生産現場でどのように受け入れられ どんな課題を残してきたかを検証するのが目的のようだ。
角田滞在6時間と短い時間だったが 生産現場の率直な思いを伝えた。
 考えてみれば、日本の農政は 資本主義経済にあって 社会主義国家以上に社会主義経済を
実践してきた といえる。 そのはざまにあって、日本の農民は翻弄されてきた。
その根底には、社会主義経済社会が崩壊するなか、資本主義経済システムが真に 私たちの未来を約束するものではないという不安の中で、 人間の欲望と地域社会をどのように調和させるかという 新しい社会システムの模索があった。 戦後の混迷する農政の中、農村社会は、正しくその現実生きてきた。 
 今回の 視察の中で あえて昨今の日中関係については口を出さなかったが、 昨今の日中間の
領土問題は、中国の国内問題の延長線にあると考えている。 
中国が抱える 都市と農村の貧富の格差をどう解決するか。 そのためには、中国農村における所得向上 すなわち 農業生産力を向上させるため農業生産環境整備が急務となっている事は、数年前より聞いていた。
 中国社会の存亡は、農村地域の所得向上政策の成否に懸かっているとも聞いたことがある。
今回の視察の話があったとき、そんな思いもあったので興味深く受け入れた。
 昨今の日中関係は、領土問題に端を発し大きな問題となってきているが、地理的にいっても歴史的にいっても 切っても切れない関係にあることは確か。
東北の片田舎の いち百姓が心配してもショウガナイことだが ここはお互い冷静に対応するしかない。  中国にとっても 中国の国内問題解決には 日本の経験と農業技術は不可欠だ。
そんなことは、中国の良識ある幹部職員は百も承知だろう。

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2013年02月23日 22:44に投稿されたエントリーのページです。

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