« やっと電気が来た。 | メイン | これからが大変 »

震災一週間目

朝9時から自治センターで北郷地区(村)の災害対策本部会議がある。
地域の団体長からなる会議だ。震災直後から開催されている。
各行政区長さんから 状況報告がある。
その中で、 他地区から避難しているひとがいることが報告される。
また、親戚や知人が 震災で亡くなった人がいることも話題となる。

 仙台市荒浜で 農業をしている知人が 津波で亡くなったらしい という話が
聞こえてきたが 未確認情報なので心配している。
なんとか無事を祈っているのだが・・・。

 対策会議の後 土地改良区事務所に行く。
対策会議でも話題になったことだが、田んぼに水は無事に来るのかという心配だ。
 そのためには、パイプラインの損傷状況をいち早く把握する必要がある。
現状認識を的確にし その対策を一刻も早く的確にやるやる必要がある。
 角田土地改良区は 11日の震災後 土日の休みも返上して職員が 改良区管内
施設の破損状況把握に即行動した。
理事長の判断だ。
 私も役員のひとりとして 即パイプラインの損傷を理事長に報告。
早めの対応を確認しお願いする。
パイプラインは、土地の中を通っている。損傷状況を的確につかむには 水を通すことが一番。 角田土地改良区管内の田んぼの水は 阿武隈川からポンプで取り入れている。 電気が通じたので直ぐに ポンプを動かせばいいと思うだろうが。そう簡単ではない。 水利権の問題で 用水期間以外は 勝手に水を使えない。 電気も今の時期は
契約期間外。 水は国土交通省の許可、電気は東北電力 保安協会等の許可 が必要。
早速 関係機関に調整を開始。 昨日の段階で、関係機関の許可はえたという。
 少しでも早く 状況把握をすることだ。

 そのあと、農協の事務所にもよったがビックリしたことがあった。
田んぼで仕事をしていると この大震災でしかも 燃料不足のなか トラクター仕事をしているのは何事かと 怒られ人がいるという。 おちおち田んぼで仕事もできないというのだ。 この状況では、分からないでもない。 
しかし、 われわれ農家の仕事は、人の命にかかわる食糧を生み出す大切な仕事だ。
しかも、お米も大豆も 麦も 殆どの農作物は 一年に一度しか生産されない。
車やテレビ等とは、根本的に違う命を育む産業。
田植えは 夏にやってもコメになるものではない。 作物には、栽培適期というものがある。 遅くても5月下旬 から6月はじめにまでは 田植えをしないと まともな
コメにならない。 命に直結仕事をしている。 その責任と誇りを持って仕事をすべきだ。 という趣旨の事を中堅職員と話してくる。
 その意味でも、今年のコメ作りは すでにはじまっている。
少しでも早く 田んぼ仕事を進めることが今 我々 被害が少なかった百姓に与えられた最大の使命だ。 
 被災地には 全国からボランティア等がこれから どんどんやってくる。
しかし、田んぼ仕事は 百姓でなければ直ぐには出来ない。
これからも 生き続けなければ。 生きるためにはコメが必要。
来年 食うコメは 今から田植えの準備をしないと間に合わない。
 農協が うろうろしているのでは 話にならない。

 目先の事だけに振り回されず、 全体をながめ、 しかも これからを見据えた行動をとることが今一番求められている。

今の政府のやっていることは、原発にだけとらわれ 何十万人とい 被災地の 人 を忘れている。 困ったリーダーを選んだものだ。
一週間たって 漸く気づくなんて・・・・・・

コメント (1)

角田のみなさんのご無事を知り、ほっとしました。でもこれからの田植え、たいへんそうですね。東北が早く復興への道を歩み始めますよう祈るとともに、遠くからですが今の自分ができることを考えていきたいと思います。どうぞご無理をされませんよう、みなさまの健康をお祈りしております。

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)

About

2011年03月19日 07:41に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「やっと電気が来た。」です。

次の投稿は「これからが大変」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。